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Copyright (C) 1999
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書籍の詳細
シリーズ名:
シリーズ認知言語学入門
書名:
§1 認知言語学への招待
にんちげんごがくへのしょうたい
ISBN(10/13桁):
4-469-21281-4 / 978-4-469-21281-5
著者名:
辻幸夫 編 池上嘉彦、河上誓作、山梨正明 監修(つじゆきお、いけがみよしひこ、かわかみせいさく、やまなしまさあき)
定価:
2,415円(A5判・304頁)
シリーズ
解説:
ヒトは必要に応じて、文が使われた場面や自らの経験・記憶などを想起し、さらには主体的に推論を働かせながら、能動的に意味内容を創り出している。文の文字通りの意味は、そこでは単なる手がかりの役を果たしているに過ぎない。新しい言語観を背景に、数々の興味深い成果をあげる認知言語学の、はじめての入門シリーズ。
認知言語学の全貌を捉える
内容説明:
言語の<相対性>と<普遍性>との対立に終止符を打った「認知言語学」。はじめての読者のために、新世紀言語学の全貌を紹介する。
主要目次:
認知言語学:“紹介”のことば(池上嘉彦)
はじめに
第1章 認知言語学の輪郭(辻 幸夫)
1 はじめに
2 認知言語学の成り立ちと見取り図
3 認知科学としての認知言語学
4 認知言語学の理論的基盤
4.1 経験基盤主義の措定
4.2 還元主義と構成性の原理の再考
4.3 形式的明示性
4.4 生得性と言語習得
4.5 モジュール性と自律性
4.6 カテゴリー化
4.7 アナロジーと比喩
4.8 図と地の認知
5 認知言語学の展開
読書案内
第2章 認知言語学の史的・理論的背景(野村益寛)
1 はじめに
2 言語観
2.1 言語名称目録観
2.2 ソシュールによる「言語名称目録観」批判
2.3 ソシュールの「恣意性」に対する疑問
2.4 「恣意性」への反証:色彩語彙カテゴリー
2.5 カテゴリー化の原理:プロトタイプ論
2.6 「見分け」と「言分け」
2.7 認知言語学の言語観
2.7.1 意味づけの記号体系としての言語
2.7.2 認知能力・身体性の反映としての言語
3 意味観
3.1 意味論の展開
3.1.1 言葉に外在する「意味」
3.1.2 言葉に内在する「意味」
3.2 認知言語学の意味観
3.2.1 「概念化」としての「意味」
3.2.2 「捉え方」(construal)が違えば「意味」も違う
3.2.3 百科事典的意味論
3.2.4 「意味」の広がり:カテゴリーとしての「意味」
4 文法観
4.1 記号体系としての「文法」
4.1.1 意味構築の手段としての「文法」
4.1.2 記号としての文法項目
4.1.3 文法の仕組み:用法依存モデル
4.2 認知能力の反映としての文法
練習問題
読書案内
第3章 認知言語学の基本的な考え方(本多 啓)
1 はじめに
2 「認知」のメカニズム
2.1 世界、身体、文化
2.2 仮現運動と図地分化:感覚刺激と知覚経験の乖離
2.3 概念構造と言語における図と地の分化と反転
2.4 ゲシュタルト知覚:部分に還元できない全体
2.5 イメージ・スキーマ
2.6 知覚と言語における自己:捉え方と主体性の問題
2.7 参照点能力
3 認知と言語表現
3.1 概念領域と捉え方:図地分化との関連
3.2 社会・文化的に規定される概念領域
3.3 意味と指示対象と背景知識
3.4 メタファーによる抽象概念の構築
3.5 構成性の原理とゲシュタルト性
3.6 スキーマ、スクリプト、ステレオタイプ
3.7 意味と背景知識の公共性と文化依存性
4 カテゴリー化
4.1 分節とカテゴリー化
4.2 古典的なカテゴリー観
4.3 基本レベル効果
4.4 段階性のあるカテゴリー
4.5 家族的類似性
4.6 プロトタイプ効果
4.7 理想化認知モデル:カテゴリーを構造化する背景知識
4.8 プロトタイプ効果の源泉としての理想化認知モデル
4.9 カテゴリーのまとまり:凝集性
4.10 プロトタイプ効果のその他の源泉
4.10.1 シネクドキー・モデル
4.10.2 放射状カテゴリー
4.11 語の意味とカテゴリー
5 多義の類型
5.1 分類の原理
5.2 異なる指示対象が理想化認知モデルによって結び付けられる場合
5.3 異なる指示対象に同一の捉え方がなされる場合
5.4 同一の指示対象に異なる捉え方がなされる場合
練習問題
読書案内
第4章 概念形成と比喩的思考(菅井三実)
1 はじめに
2 概念形成とスキーマ
2.1 概念形成の諸相
2.2 スキーマの形成と推論
2.3 スキーマによる言語分析
2.4 イメージ・スキーマ
3 比喩的思考
3.1 認知言語学のなかの比喩
3.2 比喩の3分類
3.3 比喩論の意義
3.4 比喩変化の単方向性
4 比喩と文法
4.1 比喩的拡張とアナロジー
4.2 比喩から文法を見るⅠ:換喩編
4.3 比喩から文法を見るⅡ:隠喩編
4.4 文法化
5 認知語用論と比喩
6 むすび
練習問題
読書案内
第5章 認知から見た言語の構造と機能(塩谷英一郎)
1 はじめに
2 認知言語学の文法観
2.1 概念化としての意味
2.2 意味構造の言語個別性
3 類像性
3.1 類像性とは何か
3.2 有縁性
3.3 同型性
4 認知フレームと構文
4.1 構文文法と言語習得
4.2 他動性の展開
4.3 類像性から見た他動性
5 認知と二重目的語構文
5.1 二重目的語構文の意味構造
5.2 スキーマの展開
6 結語
練習問題
読書案内
第6章 認知言語学の周辺領域(森 芳樹)
1 はじめに
2 拡張する認知言語学
2.1 言語と記号と認知
2.2 言語と文化と認知
3 プロトタイプの計算性
4 機能主義、心理主義の要素を兼ね備えた形式意味論
4.1 認知言語学の一分野としてのメンタル・スペース理論
4.2 メンタル・スペース理論による前提の扱い
4.3 心理主義的な形式意味論としての談話表示理論
4.4 DRTにおける前提の扱い
5 メンタル・モデルの文脈化
5.1 ジョンソン-レアードらのメンタル・モデル理論
5.2 「抑制効果」と非単調性論理
5.3 視覚認知における文脈化
6 文化は認知になぜ必要か
6.1 認知的な文化モデルと社会文化的環境
6.2 文化発生・文化習得としての言語発生・言語習得
6.3 共同行為の観点から見た実用論
練習問題
読書案内
参考文献
索引
「 第1章は本巻各章への前置きを兼ねて、認知科学という学際的総合科学の視点から認知言語学を概観する。自然言語に関する研究という広い枠組みにおいて、認知言語学とその理論的基盤はどのような位置づけにあるのか俯瞰する。
第2章は記号系としての言語をどのように捉えることができるのか、伝統的な考え方をまず概観する。その上で、最近の認知科学の研究にも触れながら、認知言語学における言語観、文法観、意味観について詳しく論じている。
第3章は認知言語学の基本的な考え方を支える、さまざまな認知の理論について論じたものである。認知言語学の背景にあり、心理学などとも共有されるさまざまな構成概念について解説している。
第4章は比喩研究に焦点を当てている。認知言語学では比喩的思考は概念形成にとって必須のものであり、ひいては言語の成り立ちに決定的に関わると考えられている。言語を通してみる認知の営みは、規則性を越えつつ秩序を形成するダイナミックなものであることが論じられている。
第5章は言語の構造と機能に関するものである。言語は認知主体と環境学との相互作用によって成り立つ認知活動を反映するものである。認知言語学では抽象的な構造を措定することにとどまらず、実際の言語使用に基づき規定される構文という意味と構造の対応を文法の説明に重用している。
第6章は言語と思考、言語と文化、言語と社会、言語の習得など認知言語学の周辺領域に関する概観である。人類学、心理学、談話分析、形式意味論などの関連分野と認知言語学が形成する界面領域研究の豊かさと展開について論じている。」(本書「はじめに」より)
【シリーズ】
『シリーズ認知言語学入門 全6巻』
※「4 認知文法論I」は未刊
「1 認知言語学への招待」
「2 認知音韻・形態論」
「3 認知意味論」
「5 認知文法論II」
「6 認知コミュニケーション論」
この本の
キーワード:
認知科学、言語習得、言語観、意味観、文法観、概念、プロトタイプ、イメージ・スキーマ、構造言語学、変形生成文法、比喩研究、視覚認知、カテゴリー化
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