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書籍の詳細

§2 認知音韻・形態論
シリーズ名: シリーズ認知言語学入門
書名: §2 認知音韻・形態論
にんちおんいん・けいたいろん
ISBN(10/13桁): 4-469-21282-2 / 978-4-469-21282-2
著者名: 吉村公宏 編 池上嘉彦、河上誓作、山梨正明 監修(よしむらきみひろ、いけがみよしひこ、かわかみせいさく、やまなしまさあき)
定価: 2,520円(A5判・312頁)
シリーズ
解説:
ヒトは必要に応じて、文が使われた場面や自らの経験・記憶などを想起し、さらには主体的に推論を働かせながら、能動的に意味内容を創り出している。文の文字通りの意味は、そこでは単なる手がかりの役を果たしているに過ぎない。新しい言語観を背景に、数々の興味深い成果をあげる認知言語学の、はじめての入門シリーズ。
  未知の領域への挑戦
内容説明:
認知言語学を生み出した新しい言語観は、これまでにない音韻論・形態論を誕生させた。無限の可能性を秘めた知的冒険。
主要目次: はじめに

第1章 認知音韻論(熊代文子)
 1 認知文法と音韻論
  1.1 認知音韻論と生成音韻論
  1.2 カテゴリーと理論的構築物
  1.3 ネットワーク
 2 富者繁栄システム
  2.1 規則変化の生産性
  2.2 適格性の原則
 3 音素配列規則
  3.1 音素配列規則を表すスキーマ
  3.2 音素配列規則から見た適格性
  3.3 声の一致制約
 4 日本語音韻論の概観
  4.1 尾子音条件
  4.2 動詞の活用変化
 5 日本語動詞の活用変化の分析
  5.1 声の安定制約
  5.2 尾子音条件
  5.3 モーラー数一定制約
  5.4 短母音音節型
  5.5 子音交替・尾子音形成:〔b〕〔r〕〔w〕で終わる語幹
  5.6 母音補充・核形成:〔s〕で終わる語幹
  5.7 軟口蓋音消失:〔g〕〔k〕で終わる語幹
  5.8 適格性判断における下位レベル・スキーマの重要性
 6 ヤマト語彙特有の音素配列規則
 7 結論

 練習問題
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第2章 認知形態論(黒田 航)
 1 はじめに
 2 認知言語学を生成言語学から区別する3つの基準
  2.1 3つの根本的な違い
   2.1.1 言語力の研究としての生成言語学、言語運用の研究
         としての認知言語学
   2.1.2 用法の体系と規則の体系
   2.1.3 説明的妥当性と記述的妥当性
  2.2 複雑系の科学としての言語学
   2.2.1 「認知的」であるとは正確にはどういうことか?
   2.2.2 「認知」対「生成」、「機能」対「形式」
   2.2.3 言語に関する最大の謎を解く
  2.3 理解すべきなのは体系性より複雑性
 3 形態論の研究対象とは何か
  3.1 形態論に出会う
   3.1.1 文形成論と語形成論
  3.1.2 構成論の規模相対化
  3.2 形態論を認知的に構想する
   3.2.1 形態素と異形態
   3.2.2 語の内部の意味論:認知的アプローチの強み
   3.2.3 何が形態論を定義するか
   3.2.4 異形態
   3.2.5 表層形のネットワーク
   3.2.6 語の「外部」と「内部」の形成論
   3.2.7 分節化と厳密分析
   3.2.8 語形成規則
   3.2.9 厳密分岐分析の欠点
   3.2.10 拡大X-バー理論
  3.3 形態論的な現象の「適切」な取扱いに関して
   3.3.1 「形態論部門なしですます」文法理論に関する注意
   3.3.2 言語の記号的性質と自然的性質
   3.3.3 規模の効果の由来
   3.3.4 形態論のモジュール
 4 認知的な形態論研究の具体的指針
  4.1 自然生成音韻論と辞書の構造論
   4.1.1 NGPの特徴
  4.2 辞書は自己組織化するシステム
   4.2.1 辞書の自己組織化
   4.2.2 語彙ネットワークとしての辞書
   4.2.3 Bybee-Langacker のネットワーク・モデルを統合する
   4.2.4 例外発生の「規則性」
  4.3 辞書の構造論としての形態論
   4.3.1 規則から表示へ:語形成の生産性の問題
   4.3.2 名詞派生の生産性
   4.3.3 源泉感受性と慣習の役割
  4.4 カッコ入れの逆理を認知的に解釈する
   4.4.1 第一類、第二類接辞の区別とレベル順序づけ、
         その認知的解釈
   4.4.2 カッコ入れの逆理発生
 5 形態論的現象の基本分類とその認知的解釈
  5.1 形態論の基本概念
   5.1.1 形態論の形式的特徴
   5.1.2 基体と接辞
   5.1.3 形態論的現象の同値分類
   5.1.4 接辞の種類と位置
  5.2 英語形態論の具体的分析
   5.2.1 語形式一覧
   5.2.2 屈折・派生・複合
   5.2.3 音韻論と形態論の関係
   5.2.4 派生形態論と屈折形態論の区別
  5.3 派生形態論
   5.3.1 派生の多型性
   5.3.2 複合名詞形成:有形態と無形態
  5.4 屈折形態論の位置づけ
   5.4.1 属格形の形成と句形性との接点
   5.4.2 膠着と屈折
   5.4.3 第一類、第二類接辞化の再解釈:句形成と語形成との接点

 練習問題
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第3章 認知音韻・形態論とコネクショニズム(出口雅也)
 1 はじめに
 2 認知言語学と身体性
  2.1 モーホーク語の分析に見られる違い
  2.2 派生と心的実在性
  2.3 言語観の違い
  2.4 <脳=シリアル・コンピュータ>メタファー
  2.5 言語能力・言語運用の区別
  2.6 生得性に関わる問題
  2.7 開かれた学問としての認知言語学
 3 コネクショニズム
  3.1 コネクショニズムとは
  3.2 ニューロンの構造
  3.3 ニューロンの数理モデル
  3.4 分散表示
  3.5 層状回路
  3.6 パーセプトロン
  3.7 パーセプトロン型回路の学習
  3.8 相互結合型回路
  3.9 コネクショニスト・モデルのまとめ
 4 認知音韻・形態論のパースペクティブ
  4.1 モデルの妥当性
  4.2 英語の過去形
  4.3 NETtalk
  4.4 脳における情報処理の流れ
  4.5 意味と形式
  4.6 認知音韻・形態論のキーワード

 練習問題
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第4章 認知語彙論(吉村公宏)
 1 はじめに
 2 認知語彙論の誕生
  2.1 語
  2.2 基本概念
   2.2.1 ICM と概念化
   2.2.2 スキーマ化
   2.2.3 語の位相
   2.2.4 プロトタイプと拡張
  2.3 単一階層的アプローチ
  2.4 語の意味
  2.5 解釈
  2.6 品詞とカテゴリー
 3 認知語彙論の展開
  3.1 語義学と名辞学
   3.1.1 多義性と意味連鎖
   3.1.2 意味ネットワーク
   3.1.3 状況の意味づけ
  3.2 生成語彙と参照点構造
   3.2.1 クオリア構造
   3.2.2 参照点構造
  3.3 文化語彙論
  3.4 動詞と構文
 4 まとめ

 練習問題
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第5章 認知語彙論と構文の習得(児玉一宏)
 1 はじめに
 2 構文の交替現象
  2.1 授与事象
  2.2 to 付き与格構文と二重目的語構文
   2.2.1 to 付き与格構文
   2.2.2 二重目的語構文
  2.3 二重目的語構文と所有者効果
 3 与格交替現象と習得可能性
  3.1 子供の文法
  3.2 与格交替と過剰一般化
  3.3 否定証拠
  3.4  恣意性
 4 与格交替と習得可能性
  4.1 習得可能性のパラドクス
  4.2 与格交替と語彙規則
  4.3 与格交替と動詞の形態・音韻的パタン
   4.3.1 英語の語彙
   4.3.2 本来語とラテン系の語彙
   4.3.3 動詞の形態・音韻パタン
   4.3.4 本来語化と構文現象
 5 認知的な構文習得論
  5.1 構文パタンの習得
  5.2 コンテクストとしての構文パタン
  5.3 構文文法
  5.4 二重目的語構文と構文の多義性
  5.5 事象目的語構文と体系的メタファー
 6 結語にかえて

 練習問題
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参考文献
索引
  「本巻は、音韻・形態・語彙の諸相に、認知言語学の基本的な立脚点がどのように活かされ、有効であるか(場合によっては批判を含め)を、事例分析をかなめに論述している。と同時に、概要説明から明らかなように、独創的かつ尖鋭的な論点も取り込まれている。未開拓な領域であることからくる行き過ぎ、高い専門性に基づく記述はお許しを願いたい。しかし一方で、将来の認知言語学をデッサンする新しい契機となるような構想に満ちているとも言える。領域の揺籃期であればこそ、グッとわしづかみにして活け作りにしたような、鮮度の良い議論なのかとも思う。」(本書「はじめに」より)
【シリーズ】
『シリーズ認知言語学入門 全6巻』 ※「4 認知文法論I」は未刊
  「1 認知言語学への招待」
  「2 認知音韻・形態論」
  「3 認知意味論」
  「5 認知文法論II」
  「6 認知コミュニケーション論」
この本の
キーワード:
認知音韻論、認知文法、音素、生成言語学、認知形態論、ネットワーク、基本概念、コネクショニズム、メタファー、認知語彙論、スキーマ、与格交替、認知諸科学、構文

 
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