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Copyright (C) 1999
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書籍の詳細
シリーズ名:
シリーズ認知言語学入門
書名:
§3 認知意味論
にんちいみろん
ISBN(10/13桁):
4-469-21283-0 / 978-4-469-21283-9
著者名:
松本曜 編 池上嘉彦、河上誓作、山梨正明 監修(まつもとよう、いけがみよしひこ、かわかみせいさく、やまなしまさあき)
定価:
2,520円(A5判・336頁)
シリーズ
解説:
ヒトは必要に応じて、文が使われた場面や自らの経験・記憶などを想起し、さらには主体的に推論を働かせながら、能動的に意味内容を創り出している。文の文字通りの意味は、そこでは単なる手がかりの役を果たしているに過ぎない。新しい言語観を背景に、数々の興味深い成果をあげる認知言語学の、はじめての入門シリーズ。
認知言語学の原点を見つめる
内容説明:
語の意味をどのように捉え、いかに表示するか。ヒトの認知パタンと言語との関係を広く探ることで、言語の本質が浮かび上がる。
主要目次:
はじめに
表記・略語について
第1章 認知意味論とは何か(松本 曜)
1 はじめに
2 認知意味論の意味観
2.1 従来の考え方
2.2 認知意味論の考え方
2.2.1 外界認識の産物としての意味
2.2.2 意味と百科事典的知識
2.2.3 意味の動機づけ
3 認知意味論の研究方法
4 認知意味論の歴史的発展
5 本巻の構成
練習問題
読書案内
第2章 語の意味(松本 曜)
1 はじめに
2 チェックリスト意味論
2.1 意味特徴とその性質
2.2 チェックリスト意味論の利点
2.3 チェックリスト意味論の問題点
2.3.1 語彙の構造と示差的特徴の問題
2.3.2 必要十分条件の問題
3 プロトタイプ(典型)
3.1 プロトタイプの型
3.1.1 red:ファジーなカテゴリー
3.1.2 bird:特性のクラスターと手がかり妥当性
3.1.3 climb:離接的条件
3.1.4 bachelor:存在の背景
3.2 プロトタイプの分析に関するいくつかの問題
3.2.1 物事のカテゴリーはどれぐらいbird 的か
3.2.2 プロトタイプ効果の解釈:odd number
3.2.3 bachelor 型のプロトタイプ分析の適用
3.3 プロトタイプの性質
4 イメージ・スキーマ
4.1 イメージ・スキーマと空間表現
4.2 スキーマの特徴
4.2.1 across に見るスキーマ性
4.2.2 in に見るスキーマ性と機能
4.3 力動性
4.4 イメージ・スキーマ再考
5 フレーム
5.1 語の意味とフレーム
5.2 語彙の体系とフレーム
練習問題
読書案内
第3章 意味の拡張(籾山洋介・深田 智)
1 はじめに
2 メタファー/シネクドキー/メトニミー
2.1 比喩とその働き
2.2 メタファー
2.2.1 メタファーの定義と例
2.2.2 メタファーの認知的基盤
2.3 シネクドキー
2.3.1 シネクドキーの定義と例
2.3.2 シネクドキーの認知的基盤
2.4 メトニミー
2.4.1 メトニミーの定義と例
2.4.2 メトニミーの認知的基盤
2.5 3種の比喩の関係
3 概念メタファー/メトニミーと意味拡張
3.1 概念メタファーを介した意味拡張
3.2 概念メトニミーを介した意味拡張
3.3 メタファーとメトニミーの関係
4 イメージ・スキーマを介した意味拡張
4.1 イメージ・スキーマの適用概念領域の変化
4.2 イメージ・スキーマ変換
4.3 イメージ・スキーマの背景化
5 主体化
5.1 主体化とは何か
5.2 across における意味の主体化
5.3 be going to における意味の主体化
5.4 法助動詞における意味の主体化
6 文法化における意味変化
6.1 文法化とは何か
6.2 ハイネらの文法化研究
6.3 トローゴットらの文法化研究
6.3.1 語用論的推論
6.3.2 意味の主観化
6.4 文法化と主体化
練習問題
読書案内
第4章 多義性(籾山洋介・深田 智)
1 はじめに
2 多義性をめぐる諸問題
2.1 意味拡張から多義語へ
2.2 多義語と同音異義語・単義語の関係
2.3 多義語分析の課題
2.4 プロトタイプ的意味の認定
2.5 複数の意味の相互関係と多義語のモデル
3 集合体モデル:mother の分析
4 イメージ・スキーマに基づくネットワーク・モデル
4.1 out の多義性
4.1.1 物理空間領域におけるout の意味
4.1.2 抽象的な領域におけるout の意味
4.2 over の多義性
4.2.1 over とイメージ・スキーマのネットワーク
4.2.2 二次元的スキーマⅠ:中心スキーマと部分焦点化
4.2.3 二次元的スキーマⅡ:トラジェクターの一部分の焦点化
4.2.4 三次元的スキーマ
4.2.5 覆いのスキーマ
5 拡張とスキーマに基づくネットワーク・モデル
5.1 スキーマ関係と拡張関係
5.2 プロトタイプとスキーマ
5.3 分析例
5.3.1 「花」
5.3.2 「もの」
6 現象素に基づく認知的多義
6.1 現象素および認知的多義とは
6.2 分析例
6.2.1 「学校」
6.2.2 「きく」
6.2.3 「ふく」
7 統合的モデル:ネットワーク・モデルと現象素に基づく
認知的多義の統合
練習問題
読書案内
第5章 メタファー表現の意味と概念化(高尾享幸)
1 はじめに
2 メタファーに関する伝統的な見解
2.1 代表的な諸説
2.1.1 置換説
2.1.2 比較説
2.1.3 逸脱説
2.1.4 語用論的解釈説
2.1.5 相互作用説
2.2 伝統的な諸説の問題点
2.2.1 置換説の問題点
2.2.2 比較説の問題点
2.2.3 逸脱説の問題点
2.2.4 語用論的解釈説の問題点
2.2.5 相互作用説の問題点
2.2.6 共通の問題点
3 概念メタファー
3.1 概念領域間の写像としての概念メタファー
3.2 概念メタファーと慣習化した認識パタン
3.3 部分的写像
3.4 さまざまな種類の概念メタファー
3.4.1 命題的構造のメタファー
3.4.2 包括的レベルのメタファー
3.4.3 イメージ・スキーマのメタファー
3.4.4 イメージ・メタファー
3.5 概念メタファーの経験的基盤
4 概念メタファーの実在性
4.1 表現の多義性に関する一般化
4.2 慣習化していないメタファー表現への適用
4.3 推論に関する一般化
4.4 テキスト理解の促進
5 概念メタファーに対する一般的制約
5.1 写像の一方向性
5.2 不変性の原則
6 イディオムおよび詩的なメタファー
6.1 イディオムの意味に見られるメタファーによる動機づけ
6.2 詩的なメタファーと概念メタファー
7 最近の展開
7.1 基本メタファーとその合成
7.2 概念融合とメタファー
練習問題
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第6章 意味の普遍性と相対性(井上京子)
1 はじめに――普遍性と相対性
2 色彩語彙
2.1 基礎色彩語彙
2.2 普遍性の生理学的基礎
2.3 問題点とモデルの修正
3 動植物語彙
3.1 バーリン・システム
3.2 バーリン・システムに対する批判
3.3 ロッシュのカテゴリー化研究と基礎レベル
4 類別詞
4.1 数詞類別詞とその意味的な普遍性
4.2 数別詞言語と非類別詞言語における差異
4.3 類別詞とほかの分類システム
4.4 数別詞の文法的種類と意味的特性
5 移動表現
5.1 語彙化パタンと移動動詞
5.2 イベント統合の類型論と移動表現
5.3 移動表現と発話のための思考
6 空間認知表現
6.1 身の回りの空間認知と言語表現:指示枠
6.2 スペース・キットとマニュアルによる比較言語調査
6.3 記憶と空間認知・言語の関係
:「一列並びの動物たちのゲーム」
6.4 普遍性な原子、相対性の分子説
7 <する>的な言語と<なる>的な言語
7.1 動作主性における差異
7.2 そのほかの差異
7.3 考察
練習問題
読書案内
参考文献
索引
「本書は、認知言語学のアプローチによる意味論の入門書である。内容は、欧米および日本における研究を紹介しながら、認知意味論の考え方を示すというものである。認知意味論の研究は多岐に亘るが、できるだけ網羅的に様々なトピックをカバーするようにつとめた。また、諸研究者の研究をそのまま紹介するのではなく、それらを批判的に検討しながら、各執筆者自身の視点からまとめなおした上で提示するようにした。
各章の最後には、さらに研究を進めたい人のために文献案内をつけてある。文献の性格に差がある場合は、概論的なものを最初に挙げている。辞書などの資料は一番最後に挙げている。文献案内の後には、いくつかの練習問題を載せている。問題の中には、各章の理解を確かめるもののほかに、発展的な問題も入れてある場合がある。そのようなものがある場合は、一番最後に載せてある。」(本書「はじめに」より)
【シリーズ】
『シリーズ認知言語学入門 全6巻』
※「4 認知文法論I」は未刊
「1 認知言語学への招待」
「2 認知音韻・形態論」
「3 認知意味論」
「5 認知文法論II」
「6 認知コミュニケーション論」
この本の
キーワード:
プロトタイプ、イメージ・スキーマ、概念メタファー、シネクドキー、メトニミー、多義性、現象素、認知心理学、言語表現、語彙、構造意味論、ネットワーク・モデル
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