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書籍の詳細

文字の大陸 汚穢の都
書名: 文字の大陸 汚穢の都
もじのたいりく おわいのみやこ
明治人清国見聞録
ISBN(10/13桁): 978-4-469-23260-8
著者名: 草森紳一(くさもりしんいち)
定価: 3,150円(四六判・442頁)
  近代日本人の中国原体験
内容説明:
明治維新直後は、日本人が、西洋だけでなく中国大陸へも実際に足を踏み入れた時代であった。それまで書物の上でしか接したことのなかった「中国」で、日本人は何を見て、何を感じたのか。尾崎行雄・原敬・伊藤博文ら錚々たる人物たちの残した「中国」見聞録を詳細に読み解き、近代日本人の「中国観」の原点を探る試み。
主要目次: 尾崎行雄の巻
 戦わずして降旗を樹つ
 巻煙草に点火して防臭剤
 始めて平生の迷夢を破る
 支那の文章は古より事を皇張す

原敬の巻
 「平民宰相」天津へ行く
 清潔の国の悪臭
 糞を争うこと喧嘩の如し
 貪欲愛銭ノ小人ノミ
 李鴻章の権謀術数

岡千仞の巻
 浄潔
 筆談
 礼教
 人脈
 蘇州
 病原
 爆竹
 北遊

榎本武揚の巻
 筆を以て舌に代えん
 気略ある民にあらず
 無遠慮に辞達して、止む
 臨月の妻
 拙者ハ少々不服ナリ
 前途暗迷にて行当りバッタリ
 六日の菖蒲
 平気の平左衛門に候
 国旗を卸して引き揚げん

伊藤博文の巻
 俄かに旧の寂寥に帰す
 東洋的豪傑の面影あり
 李ノ如キ如何ナル人歟
 如何ナル困難ニテモ耐忍スベシ
 既往は咎めず
 輔車 啻ナラズ
 貴国ノ挙措、驕傲ニ失シタリ
 閣下全権ノ憑証ヲ一覧セン
 頗ル錯綜シタル事案ナリ
 疑念ノミヲ以テ事ヲ論ズ
 暗殺ハ兵力ノ助ケヲ借リズ
 全て竹印が不都合

編集者ノート
  本書は、大修館書店でかつて発行していた、中国学関係の雑誌『月刊しにか』の二〇〇二年四月号から二〇〇四年三月号まで、全二三回(休載一回)にわたって連載された「肘後集――明治人の清国見物」を単行本化したものである。
 単行本にするための執筆作業は、同誌の休刊によって連載が終了した後、引き続き行われた。だいたい二~三か月に一度、御原稿をいただくようなペースで、約四年間にわたって仕事は続き、最後に御原稿をいただいたのは二〇〇八年の二月末であった。先生がお亡くなりになる、一月ほど前のことである。
 その結果、既存の連載分には大幅な加筆、修正が施され、さらに新規原稿も加わることとなった。新たに書き下ろされたのは、「岡千仞の巻」のすべてと、「伊藤博文の巻」の後半、「閣下全権ノ憑証ヲ一覧セン」以下である。 草森先生のおつもりとしては、さらに書き継いで天津談判の最後まで至る予定でいらした。最後にお目にかかった際に、「春になったら脱稿して、今年中に本にしたい」とおっしゃっていたのを思い出す。しかし、その構想は死によって永遠に中断されてしまった。天津談判の終わりに、伊藤博文は「中国なるもの」をいかに感じることになるのか。先生の筆でそのあたりを解き明かしてもらえなかったのは、かえすがえすも残念だ。しかし、本書にまとめた部分だけでも、近代日本人の中国原体験をていねいに読み解いていこうという意図は、十二分に果たされている。あえて、未完のまま出版する所以である。(『編集者ノート』より抜粋)
この本の
キーワード:
中国、清、尾崎行雄、原敬、岡千仞、榎本武揚、伊藤博文、明治、しにか、肘後集、中国言語、近代、見聞録

 
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