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書籍の詳細

いのちを慈しむヒューマン・コミュニケーション授業
書名: いのちを慈しむヒューマン・コミュニケーション授業
いのちをいつくしむひゅーまん・こみゅにけーしょんじゅぎょう
ISBN(10/13桁): 978-4-469-26629-0
著者名: 高塚人志 著(たかつかひとし)
定価: 1,890円(A5判・188頁)
  今の社会になくてはならない本当の心の授業!!
内容説明:
自分に気づき、役立ち感や自己肯定感、思いやりの心の育つことを目的にした保育園児・高齢者との1対1の年間を通した交流授業で、高校生と医学科の大学生は何が変わったのか。全国の小・中・高校、大学に拡がりつつある実践内容とその成果を多数の写真とともに紹介する。
主要目次: 口絵
はじめに

プロローグ 今、なぜヒューマン・コミュニケーション授業が必要なのか
 [1]今の子ども、昔の子ども
  1―子どもを取り巻く状況
  2―昔の子どもの遊び
  3―今の子どもの遊び
 [2]なぜ、コミュニケーション授業なのか
  1―メディア漬けは子どもの心を蝕む
  2―大人になるための準備教育が不可欠な理由

第1章 「死の病」を体験して知ったいのち
     ―教育の原点、定時制高校から学んだこと

 [1]“陸上競技日本一”の教師を目指したスタート
  1―教師を志した理由
  2―“高校日本一”の選手をつくることが保健体育教師の仕事だと思って
  3―肝炎に倒れて、初めて死を覚悟
  4―「食はいのち」なり
 [2]転機は夜間定時制高校から―問われた教師としての人間性―
  1―17年間で初めて耳にした生徒からの言葉
  2―定時制高校生から学び、家族に支えられて

第2章 コミュニケーション授業の意義と赤碕高校での実践
 [1]コミュニケーション授業の始まり
  1―全国初のコミュニケーション授業
  2―三本柱のコミュニケーション授業だったが
  3―園児や高齢者に癒された心地よさが蘇って
 [2]慌ただしく始まった園児との交流
  1―年度の途中から始まった緊急プログラム
  2―校内での事前学習
  3―保育園での交流
 [3]園児との交流を終えて
  1―交流体験後の授業
  2―人間関係体験学習を終えて
  3―高校生たちの声
  4―最後の授業

第3章 鳥取大学医学部でのヒューマン・コミュニケーション授業
 [1]鳥取大学医学部での実践
  1―退学を思いとどまらせた乳幼児との交流
  2―保育園や高齢者施設への働きかけ
 [2]鳥取大学医学部の人間性・人間関係教育
  1―患者の心に寄り添える医師を目指して
  2―人間関係を学ぶ(基礎編)
  3―人間関係を学ぶ(実践編)
  4―期待される効果
 [3]始まった「ヒューマン・コミュニケーション1」授業
  1―学内での授業
  2―保育園での交流
 [4]園児との交流を終えて
  1―励ましの手紙
  2―学習の成果と課題
 [5]気づきの体験学習
  1―1回目の授業の演習
  2―2回目の授業の演習
 [6]高齢者施設利用者との交流
  1―2年次生での高齢者との交流
  2―交流を終えて

エピローグ これからの教育への提言―子どもの心を育てるには
  1―他人と関わるのが苦手な大学生
  2―他大学医学部医学科、研修医、病院職員研修などで注目
  3―医師を目指す学生
  4―少子化対策・虐待防止
  5―日本が変わる
  参考文献一覧

付録
  資料1 授業エゴグラム調査より
  資料2 アンケートに見る授業前と授業後の変化
  資料3 乳幼児との関わりについてのアンケート調査結果

おわりに
  人間関係が人を育てるのだが、その人間関係が軽くてはどうにもならない。私たちは好むと好まざるとにかかわらず、集団のなかで他人と関わり合って育ち、他人と協働し、さまざまな役割を果たしながら生活している。つまり、他人との関わりが私たちの人生を大きく左右する鍵を握っているのだ。しかし、そのことに気づいている人は多くはない。だから、人にとってあたりまえのことを学ぶ場を意識的に提供することが欠かせない時代だと言える。それには、鳥取県立赤碕高校と鳥取大学での授業実践が大きなヒントになるものと確信する。この本で紹介するような取り組みを全国の小・中・高校生が体験するようになれば、その子どもたちが親になる10~20年先の子育ては大きく変わるだろう。何よりも、いのちを慈しみ、他人の心の痛みがわかる子どもが育つはずだ。そのうえ、子育てへの不安や子どもへの虐待も減るだろう。地域においては、地域の祭事や行事に参画する人が増え、地域や職場は今まで以上に温かで活気のあるものとなるだろう。そのためにも、次代を担う子どもたちの教育に今まで以上に心血を注ぐべきだ。子どもたちが集い、学ぶところは学校でしかない。算数や理科、社会などの教科授業は、繰り返し学ぶことで刷り込まれるが、人としての生き方や在り方、人間関係やコミュニケーションも、集団のなかでこそ学ぶことができるのだ。学校という集団のなかで、子どもたちにいのちへの畏敬をはじめ、親への感謝、ホスピタリティ・マインド(思いやりの心)への気づき、「役立ち感」などを実感させられれば、自己肯定の芽を育むことになり、それが学ぶ意欲や働く意欲にもつながるであろう。(中略)本書では、私が勤務した赤碕高校9年間の人間関係づくり授業のなかで生涯忘れることのできない授業実践を紹介している。ある年の新入生には、精神的に不安定な生徒が少なくなくて、学校全体が落ち着かなかったために行った人間関係体験学習のドキュメントをはじめ、鳥取大学医学部医学科でのヒューマン・コミュニケーション授業のようすを、指導案やシラバスも盛り込みながら紹介している。まったくマニュアルのないなかで試行錯誤をしながら実践してきたため、不十分な面もあるだろうが、全国の子どもたちや保護者、学校、行政、医療、介護、子育てに関わる人など、たくさんの方々に本書を手に取っていただければと願っている。学校現場では、何か問題が起きるとスクールカウンセラーや教育相談の充実が叫ばれるが、相談に行けない子どもたちも少なくない。いじめで苦しんでいた赤碕高校の男子生徒が、「自分を自殺から救ってくれた最高の授業だった」と言ったように、この授業はすべての子どもたちの心の大掃除をするものとも言える。子どもたちの心を揺さぶり、癒し、元気とやる気、勇気を与え、よりよく生きていくための土台づくりに、本書が少しでも役立てば幸いである。(「はじめに」より)
この本の
キーワード:
コミュニケーション授業、保育園、高齢者、交流体験、人間関係体験学習、子ども、医学科、研修医、鳥取大学、赤碕高校

 
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