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書籍の詳細
書名:
体育の人間形成論
たいいくのにんげんけいせいろん
ISBN(10/13桁):
978-4-469-26678-8
著者名:
友添秀則 著(ともぞえひでのり)
定価:
3,360円(A5判・394頁)
学校体育の方向を考える礎の書
内容説明:
いじめや暴力、不登校といった人格的危機が子どもを取り巻く現在、体育において本当に追求されるべき課題とはいったい何なのか? 体育は人格を陶冶する契機を内包した、人間形成にとって貴重な場をもっているが、これまで日本の学校教育では体育の中で主体的に実践が行われてこなかった。このような実情を踏まえ、著者は体育における人間形成論の可能性、論理構造を構築することに挑戦した。
主要目次:
まえがき
■序章:問題の所在と本研究の課題
1.問題の所在と研究の目的
(1)子どもの危機的状況と体育における人間形成
(2)本研究の目的
2.先行研究の検討と総括
(1)先行研究の概観
(2)体育(およびスポーツ)の哲学的研究
(3)体育(およびスポーツ)の社会学的研究
(4)体育(およびスポーツ)の(社会)心理学的研究
(5)スポーツ倫理学領域における人格陶冶研究
(6)スポーツの教育学的研究
(7)先行研究の総括
3.本研究の課題・方法・意義・限界
(1)本研究の課題
(2)本研究の方法
(3)本研究の意義
(4)本研究の限界
■第1章:体育における人間形成研究のための予備的考察
1.本研究で用いる「スポーツ」概念の検討
(1)スポーツの概念確定の困難性とその多義性
(2)スポーツ概念の意味的変遷
(3)スポーツに関する代表的概念
(4)本研究で用いるスポーツ概念の確定
2.本研究で用いる「体育」概念の検討
(1)教育概念としての体育概念
(2)体育の辞書的定義
(3)体育概念の系譜
(4)関係概念としての体育概念
3.「体育における人間形成」の暫定的概念の検討
(1)「人間」の「形成」としての人間形成
(2)社会性と道徳性の形成としての人間形成
(3)体育における人間形成の暫定的概念
■第2章:体育の学習指導要領における人間形成内容の検討
1.体育の学習指導要領の変遷過程
(1)学習指導要領の特徴と性格
(2)体育の学習指導要領の変遷
2.体育の理念的変遷と体育の教科目標
(1)体育の理念的変遷
(2)学習指導要領における体育の教科目標の変遷
3.学習指導要領における「人間形成」内容の検討
(1)「生活体育」における人間形成内容の検討
(2)「体力主義体育」における人間形成内容の検討
(3)「楽しい体育」における人間形成内容の検討
4.学習指導要領における人間形成論の総括
(1)戦前の体育における人間形成の総括
(2)「生活体育」における人間形成の総括
(終戦から1950年代末)
(3)「体力主義体育」における人間形成の総括
(1950年代末から1970年代中半)
(4)「楽しい体育」における人間形成の総括
(1970年代中半以降から現在)
(5)体育における人間形成の内容的変遷
■第3章:戦後日本の体育における人間形成論の諸相
1.人間形成論としてのB型学習論
(1)体育の転換と民主的人間形成
(2)カリキュラム研究とB型学習論の誕生
(3)B型学習論とその批判
(4)人間形成とB型学習論の課題
2.体育の学習集団論にみる人間形成の試み
(1)グループ学習論争と同志会(丹下保夫)および
全体研(竹之下休蔵)のグループ学習論
(2)同志会(出原泰明)の学習集団論と人間形成的学習
(3)機能的特性論と全体研のグループ学習論
(4)体育における学習集団論の課題
3.人間形成的学習の系譜とスポーツの主体者形成論
(1)日本における体育の人間形成的学習の系譜
(2)スポーツにおける主体者形成論
4.体育における人間形成研究の成果と問題点
(1)城丸章夫の体育の人格形成論
(2)水野忠文の克己体験主義
(3)久保正秋の「体育における人間形成」論
(4)身体論からみた人間形成論の検討
■第4章:先進諸国における体育の人間形成論
1.体育における人間形成論としての道徳学習論
(1)体育の道徳学習論の系譜
(2)体育における道徳学習論
(3)社会的学習理論と構造的発達理論
(4)体育における道徳学習論の教授方略
2.体育における人間形成論としての社会学習の展開
(1)体育における人間形成論としての社会学習論の系譜
(2)批判的スポーツ教育学における社会学習論
(3)スポーツ教育学における社会学習論
3.体育における人間関係学習と社会性形成
(1)ニュージーランドの体育カリキュラムにおける人間関係学習
(2)体育カリキュラムにおける人間関係領域の達成目標とその内容
4.ナショナル・スタンダードにおける人間形成的視点
(1)アメリカの教育システムの特徴
(2)アメリカの教育改革の動向と学校体育改革
(3)体育のナショナル・スタンダードの特徴
(4)ナショナル・スタンダードにおける人間形成的学習
5.ヘリソンの体育における責任学習論の意義
(1)体育における責任学習論の主題
(2)体育における責任学習論の理論枠組み
(3)体育における責任学習論の教授方略
(4)体育における責任学習論の総括
■結章:体育における人間形成論の構造
1.本研究の総括および残された問題
(1)第1章の総括
(2)第2章の総括
(3)第3章の総括
(4)第4章の総括
(5)本研究の総括と残された問題
2.体育における人間形成論の構築
(1)体育の人間形成論における人間像
(2)体育における人間形成の構造
3.今後の課題と展望
資料
1.学習指導要領における人間形成に関する記述一覧
2.図・表一覧
3.主要参考文献一覧
あとがき
索引
今後の日本の体育の在り方を考察する……
今、体育において本当に追求されるべき課題とはいったい何なのか? 体育は、運動集団を媒体にしながら、技能習熟や技能達成をめざして、人格を陶冶する契機を内包した、人間形成にとって欠くことができない貴重な経験を提供できる「場」をもっている。しかし、これまで日本の学校教育では、人間形成の方法論を伴って、体育という教科の中で主体的に実践が行われてきたとは言い難い。このような日本の実情を踏まえ、著者は体育における人間形成論の可能性を研究することを体育研究者としての使命と課し、本書において、体育の学習指導要領における人間形成的内容を詳細に検討・分析を重ねるとともに、諸外国の現状を批判的に考察し、体育における人間形成論を構築することに挑戦している。
この本の
キーワード:
学校体育、教授方略、新体育、スポーツ文化、生活体育、全国体育学習研究会、グループ学習、体育概念、弁証法的相互作用
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